いらっしゃいませ!

大好きなものを大好きという、これが私の生きる道!

2011年11月7日月曜日

First Kiss

最近昔のことをよく思い出します。
私がまだ夢を追いかけていた頃に書いた文章です。
お暇ならご一読ください。

コロ
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午後の授業をサボって海へと向かう車に18歳の私は乗っていた。

運転手は彼。

無言でしかし上機嫌で薄い唇の口角を上げてラジオの曲に合わせて口ずさんでいた。

私はそっと助手席の窓を5センチ開ける。

ふわっと海の香りがした。

長い髪が窓の外へと流れ出し、さらさらと音を立てた。

「全部あけてもいいよ」

「寒くない?」

「大丈夫だよ」

一気に大量の空気がなだれ込む。

少し気温の高い、まだ夏には遠い春の匂いと共に。

カーステレオのボリュームを上げて車のスピードも一気に加速する。

平日の海浜公園はとても怠惰な感じがした。

わくわくする。

駐車場に車を止めて思案する彼。

「もう、午後の授業も終わったかな」と一服。

「そうだね、さぼっちゃった」

「外、出る?」

目の前の海はもうオレンジ色に波打っている。

窓の隙間から海風が「ヒューヒュー」と呼んでいる。

「出たい!だって海だよー」

彼が私の目をのぞく。

「?」

見返す。

「出よ?」

なんだか引き止められそうな気がして勝手に車から飛び出した。

夕日を見ながら、寒い寒いといいながら、ベンチに座る。

なんだか彼の左腕が淋しそうで、思わずつかまる。

「おお、あったかい」

「ほれほれ」

ミニおしくらまんじゅうをする。

彼の口角がさらに上向き、探るような目つきも優しく夕日ににじんでいく。

彼の肩にもたれる。目を閉じる。湿った海の匂いと彼の匂い。

私の口角も上がる。

タバコの香り?

と突然暖かい、彼の唇が重なる。

1秒、2秒、3秒。

目を開けるとまじめな顔の彼。

「帰ろうか」

「…うん」

もう、夕闇が近づいている。

足早に車に向かう彼。

その後をぺたぺたと追う私。

「ねえ、待ってよ!」

海風は私の声を掻き消す。

回り込んで彼を足止めする。

そして、風の匂いがする彼の首筋を抱きしめた。
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はぁ~あいつのせいでFirst Kissを思い出しちゃったよ。

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